創作童話
6.欧米のママの子育ては?
アメリカなど欧米諸国では、今では数字や文字を早くから教え込む
英才教育ではなく、子どもの脳を育てる、という観点からの教育が
主流になってきています。
生きるために必要な社会的、情緒的、知的土台のほとんどが、
3~4歳までに脳に与えられる刺激によって、出来上がってしまう
と言われているからです。
NEWS WEEKにこんな記事が載っていました。
『700年以上前、神聖ローマ帝国の皇帝が、「話し声や子守唄を
聞かされずに育った子はどんな言葉をはなすのか」という実験を行った。
数人の赤ちゃんを乳母に預けて最低限の世話だけさせ、
抱っこや愛撫はさせなかった。
そうすると、赤ちゃんは、言葉を話す前に全員死んでしまった』
今は、こんな恐ろしい実験に頼らなくても、最先端の装置によって、
ニューロンという神経単位が、様々な刺激によって、脳の各部位へ運ばれる
プロセスを見ることができます。
愛撫など、子どもが皮膚から受ける刺激は、子どもの身体だけではなく、
情緒の安定や知能の発達にも重要な役割を果たすということも
わかってきたのです。
赤ちゃんのすこやかな成長には、スキンシップと言葉がけによる、
「愛されている」「守られている」「必要とされている」という
情報や経験が不可欠なのです。
幼児期の、温かい人とのかかわりや、「楽しい!」「嬉しい!」
「面白い!」といった豊かな情緒的経験が、
知能を育む基盤になるのです。
言ってみれば、
楽しく温かいポジティブな刺激をいっぱい受けて育った子どもは、
健康で賢くなる確率が高いということなのです。