創作童話
5.赤ちゃんのおもちゃは原色がいい
欧米の子供向けのおもちゃや絵本は、原色を使ったカラフルなものや、
白や赤や黒などコントラストの強いものが多いです。
もともと、西洋文化には、あいまいという概念がありませんから、
それこそ、はっきりした色が好まれるのでしょう。
気候や肌の色も関係あると思います。
逆に日本人はあまり原色を好みません。
たくさんの微妙な色合いがあります。
これも、日本の気候風土や日本人の肌の色、
日本人独特の繊細さなどが生み出した文化だと思います。
それ自体は世界に誇れるものです。
ただ、日本のおもちゃはどちらかというと、原色を好まない
おとなの感覚で作られているような気がします。
乳児期の子どものおもちゃに関しては、日本的なシックなものより、
原色を使った西洋のものの方が理にかなっていると思います。
なぜなら、新生児の視覚は、かろうじて人間の顔を判別できる程度、
焦点を合わせられるのは30センチ位だと言われているからです。
しかも、立体的にものを見られるようになるのは
生後7か月位だと言われています。
とうことは、視力のまだ未発達な1歳位までの乳児には、
コントラストの乏しいものは判別しにくいのです。
何でもかんでも、欧米のものがいいとは決して思いませんが、
最新の脳科学などの研究結果を見てみると、
原色で、はっきりしたコントラストの、わかりやすい
シンプルなものの方が良いでしょう。