創作童話
21.悪ガキを良い子に変える大作戦 その1
*クライ作戦
Cry、即ち、泣いてみせる。
怒鳴る代わりに悲しんでみせる作戦
子どもが悪いことをした時、その状況をまず言葉で表現してみましょう。
「えーっ! またひっくり返したのー?」
「なにしてんのよー!!!」と怒鳴ってしまう前に、
状況説明をすることで、ワンクッション置くのです。
次に、作戦名を心の中で唱えます。
「クライ作戦、クライ作戦! 今日はこれでいくぞー」
作戦名は何でも自分で好きなように決めてください。
さあ、怒鳴るのを我慢できたら、まずは黙って子どもを見ます。
「あなたのしたことを見たよ」とサインを送ります。
だから、ママは悲しいんだという状況設定を作ります。 そうしないと、
子どもには、何故ママが悲しんでいるのかわからなくなります。
もし、時間が経ってから、子どものイタズラに気づいた場合も、必ず、
子どものしたことを口に出して言ってみます。
「えー! これこわしちゃったの!?」 この時、気をつけるのは
怒鳴るのではなく、悲しげに言うことです。
それから、悲しそうな顔をして子どもを見ます。
「あなたのやったことを知っているよ」という合図です。
子どもは、叱られるか、怒鳴られるかとハラハラしていることでしょう。
そこで、もし大切なものを壊されたりしたのなら、手で顔を覆うとか、
涙を拭くしぐさをするとか、ちょっと演出をいれます。 小さい子どもの
場合は、「え~ん」と泣き声をつくるのもいいでしょう。
そうして、悲しげに黙々と片付けます。
怒鳴らなくても、子どものほうから、
「ママ、だいじょうぶ?」「ごめんね」
と謝ってきますよ。