創作童話

12.ぼくは生まれて12ヶ月

ハッピーバースデー!

ぼく生まれて1年たったんだね。 すごい!

お父さんが大きなケーキ買ってきてくれたね。大きなろうそく一本たてて、火をつけてくれたね。 炎ってゆらゆらしてきれいだね。

ぼくが触ろうとしたら、お父さんがあわてて止めたから、炎って触ってはいけないものなんだね。 たしかにちょっと熱かったなあ。

バースデーケーキの生クリームおいしかったなあ。 お母さんのミルクの味に似ていたよ。 最近、お母さんがいろいろなものを食べさせてくれるから、味の違いもわかるようになってきたよ。

時々お父さんが面白がって、ぼくの口にお父さんの食べているものを入れてくれるでしょ。 中には「うえー」って思うものもあるよ。

お父さんはおいしそうに食べているけど、ぼくには変な味としか思えないよ。

ぼくの好きな味といやな味があるよ。 ぼくの観察によると、お父さんも時々食べないで残している食べ物あるよね。 エヘン。

なんでも食べないと元気になれないのにね。

ぼくは、身体がますます動くようになって、うれしいんだ。 たっちができたの知ってるでしょ。 今はね、足を踏ん張る練習してるの。 片方ずつしっかり踏ん張れたら、お父さんやお母さんみたいに、たったまま動くことができるでしょ。 もうちょっとなんだ。

お母さんが、ぼくのあんよをマッサージしてくれるから、筋肉がいっぱいついているような気がするよ。 マッサージをずっと続けてくれてありがとう。

ぼくはね、動くことも大好きだけど、お母さんが読んでくれる絵本も好きなの。 きれいな色で、ぼくの知っている絵がいっぱいでてくるでしょ。 ぼくが指差したら、お母さんがその名前言ってくれるよね。

「ああ、そうだ、そうだ」って思い出すの。

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