創作童話
7.ぼくは生まれて7ヶ月
ぼくにはね、まだ身体を動かすのと、頭を働かせるのを一緒にするのはむずかしいんだ。 身体の訓練と時は、集中してやらないと、ゴッツンしたりするからね。 最近ちょっとだけおすわりができるようになった。
おすわりすると、また、違う世界が見えてくるね。 「たのし~い!」
音のする方向がよくわかるようになったよ。
だから、知らないおばさん達がしゃべっていても、今どっちのおばさんが話しているかわかるよ。 音のする方に頭を動かすこともできるよ。 すごいでしょ。
物の名前を覚えるのもずっと楽になったよ。
それにね、ぼくは自分の名前もわかるようになった。 お父さんやお母さんが、いつもぼくに「ゆう君」って言っていた意味がようやくわかった。 物に名前があるように、人にも名前があるんだね。
お父さんお母さん以外の人が、ぼくの名前を呼んでも、ぼくはちゃんと振り向くよ。
時々、声を出してお返事もするよ。
ぼくはね、お父さんやお母さんがぼくに話しかけてくれることが、だいぶわかるんだよ。 お父さんが「おいで」って言ってくれたら、ぼくがんばって、お父さんの方へ行こうとするよ。 「バイバイ」って言われたら、手を振ってみせるよ。 欲しくないものを渡されたら、首を振っていらないって伝えるよ。
いろんな人に会うのは面白いね。
特に、大人はぼくのしぐさを見て、ニコニコしてくれるよね。 ぼくの何がおかしいのか、大笑いされたりもするね。 ???
今のぼくが、一番好きな遊びはね、「いないいないバア」なんだよ。 あれは、何回見ても面白いなぁ。 知らないおばさんもしてくれるけど、なんと言っても、お父さんとお母さんが、ぼくが笑うのを見て楽しそうにしているのが、ぼくは一番好きなんだよ。