創作童話

23.ぼくは生まれて23ヶ月

ぼく、ずい分言葉がわかるようになって簡単な

会話ならできるようになったでしょ。

本当は、言葉にできるよりもっとたくさんのことが

わかっているんだよ。

でも、頭の中で考えたり思ったことを言葉にするのが

むずかしいんだ。

思いを表す言葉をまだ知らないからだよ。

外国語を話せない人は、思いを外国の人に

伝えられないでしょ。 だからってわかって

いないわけじゃないものね。 言葉が話せないって

ほんとじれったいね。

言葉を使わずに思いを伝える方法があればいいのにね。 でも、お母さんは時々、ぼくの目を見て、ぼくの

言いたいこと当てているよ。 すごいなあ。

お母さんのおなかの中にいる時は、お母さんがどう

思っているか、なんとなく伝わってきたんだよ。

お母さんが元気なのも悲しんでいるのもわかったよ。

どうしてかな? ぼく言葉なんて知らなかったのにね。

身体もどんどん大きくなっているでしょ。

いろいろな動きもできるようになったから、自分で

お洋服も脱げるし、靴もはけるし一人で手を洗ったり、

スプーンで上手にごはんをたべられるし・・・

「えっ? まだいっぱいこぼしてるって? そうか・・・自分では上手に食べているつもりなんだけど。

ぼく今度食べ終わった後、テーブルの下のぞいて

みようっと」

毎日の生活のパターンやリズムがわかってきたよ。

お父さんが朝お出かけして夜帰ってくることや、

お母さんがお掃除やお洗濯や、お買い物に忙しく

していること。 お父さんが帰るまでに、おいしい

晩ごはんを一生懸命作っていること。 ぼくの

することもだいたい毎日決まっているよね。

人間って毎日同じようなことを繰り返すんだね。

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