創作童話
24.叱るのと同じくらい褒める
必要な時に叱ることはとても大事なことです。
叱られて初めて、子どもはしてはいけないことを学ぶのです。
教えてあげなければ子どもにはわかりません。
でも、叱ることと同じくらい大切なことがあります。
それは褒めることです。
子どもは、知能はもちろん、手足の筋肉もすべて未発達です。
大人と同じようにできるはずはありません。
物を持つのも掴むのも、服を着るのも靴を履くのも、
子どもにとっては重労働です。
トロトロ、ノロノロかもしれませんが、余程急ぐ時でなければ、
辛抱強く待ってあげましょう。
待てずにやってしまうと、いつまでもできないし、やろうという
意欲さえなくなってしまいます。
「できない」「ママやって」がひどくなる一方です。
早いうちから、できるだけ自分でやる訓練をしていきましょう。
たとえば、公園に遊びに行く時などがチャンスです。
「ママが、戸締りしている間に靴をはいてね。
○○ちゃんが自分で靴をはけたら、早く遊びに行けるからね」
うまくできない時も、手助け程度にしておきましょう。
そして、ちゃんと履けた時は、
「うわー、ちゃんと履けたね。 すごーい!」
「上手に履けたね。 今度はもっと早く履けるかもね。 そしたら、公園で
もっとたくさん遊べるね」
後片付けや洋服を着るのも同じです。
褒められるのは、叱られるよりずっと気持のいいことです。
子どもはママに褒められたいために一生懸命やるでしょう。
「豚もおだてりゃ木に登る」
大人だって、褒められたら、張り切って頑張るものです。
私は、教室でもこのホメホメ作戦をよく使います。
子どもが何かを上手にできた時は、手を叩いて喜んであげます。
にこにこする子、照れくさそうにする子など、いろいろですが、
小さいうちは、ほとんどの子どもに効果があります。
自分でさせる―できたら大げさなくらい褒めてあげる―
次のステップ(目標)を示唆する、 この繰り返しです。