創作童話

21.ぼくは生まれて21ヶ月

あいかわらず、ぼくはお母さんを困らせているね。 でも、おかげでずいぶんいろいろなことがわかって

きたし、できるようになったよ。

もう、スリッパをかんだり、新聞紙を食べたり

しないでしょ。 食べるものと、そうじゃない

ものがわかったんだよ。 ごはんはスプーンを

使って、一人で食べられるようになったしね。

まだ、いっぱいこぼしちゃうけど・・・

ぼくは、お母さんが読んでくれる絵本も、お話が

よくわかるようになったよ。 前はね、絵本の絵を

見て、その名前を覚えるだけで精一杯だったんだ。 でも、今はね、その絵が何をしているところか、

どこへ行こうとしているところかってわかるんだよ。 すごいでしょ。

お話をお母さんがゆっくり読んでくれるでしょ。

そうすると、ぼくの頭の中で、絵が動くんだよ。

絵の中のお猿さんが、生きているみたいに

お話したり、鳥さんが飛んだりするんだ。

何回も聞いているお話は、お母さんがページを

めくる前に、次はどうなるって覚えているよ。

時々ぼくがね、絵本のお話の中に入っていって、

動物さん達とお話したりするんだ。 それがまた

とっても楽しいの。

そんな時はきっと、お母さんがぼくに話しかけても、ぼくには聞こえてないと思うよ。 ぼくが、周りに

誰もいないのに、ひとりで誰かとおしゃべり

しているって、お母さん心配していたけど、

ぼくにはね頭の中にお友達がいっぱいいるんだよ。 ぼくが、その子達と遊びたいなと思ったら、

その子達が出てきてくれるんだよ。

まだ、ぼくの言葉は、お父さんやお母さんにも

うまく伝わらないことが多いよね。

でも、頭の中のお友達は、ぼくが言いたいことは

何でもわかってくれるんだ。

だからね、ぼくにはストレスの解消に

なっているんだよ。

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